【充電不良修理】 |
2021-12-17 |
【充電不良の点検】 最初にバッテリー単体の電圧を測定して下さい。その後にエンジンを始動し、約3000rpmでの電圧を測定します。13.5V以上15V以下であればOKです。12.5V以下場合は充電不良、15V以上の場合は過充電と判断できます。 もう一つの点検方法はエンジンが回っている状態でバッテリーのプラスターミナルを外します。回り続ければ充電はOK、止まってしまう場合は充電不良です。 充電不良の修理はポイント車とフルトラ車で異なりますのでご注意ください。 また過充電の場合はレギュレター不良しか原因は考えられませんので、レギュレターを交換して下さい。 【'70-'79年ポイント車の充電不良修理】 最初にブラシの長さを測ります。カーボン部分が10mm以上必要です。短いと充電不良を起こしますので交換してください。 次にローターのスリップリング(レール)間の抵抗値を測ります。正規の値は5Ωで、それ以上でも以下でも不良と判断できます。不良の場合は巻き替えが必要です。 正常な場合はレギュレターの確認に進みます。メインスイッチをONにすると、外側のブラシの配線に電流が流れます。12V来ているかをテスターでご確認下さい。 通電していなければレギュレター不良または電源供給の配線不良です。レギュレターの3ピンカプラー茶線に電流が流れているかもチェックしてください。 茶線に電流が流れていて、外ブラシまで来ていない場合は、バッテリー(+)から直にリード線を引き、外ブラシに接続してみます。この状態でエンジンを回し、再度充電電圧をチェックをして下さい。これで充電OKであればレギュレター不良が確定します。 ここまで異常が見あたらない場合はステーターコイルから発生する交流電圧を測定します。レクチファイヤーの6ピンカプラーを外し、白線3本を任意にA,B,Cと決め、テスターでA-B,A-C,B-C間の交流電圧を測定します。 約3000rpmで3通りとも25V以上であればOKです。平均して弱い場合はローター不良、3通りの電圧値が異なる場合ステーターコイル不良が考えられます。 ステーターコイルの不良チェックは3個のコイルの抵抗値を測定します。テスターでA-B,A-C,B-C間でほぼ同じ抵抗値である事、A-アース,B-アース,C-アース間で導通が無い(∞)事で良否判断を行います。 すべて良好であれば3通りの発生電圧はほぼ同じ数値となります。この検査で異常が出た場合はステーターコイルの交換となります。 ステーターコイルからの発生電圧は充分にあるが、レクチファイヤーのカプラーを接続してもバッテリーに充電されない、電圧が少しも上がらない場合はレクチファイヤー不良が考えられます。 レクチファイヤーのチェックはテスターのΩレンジで赤ピンを赤、黒ピンを白3通りで測定すると5-10Ω、その逆で黒ピンを赤、赤ピンを白3通りですべて∞(導通無し)となります。 黒を基点にした同様のチェックも試してください。正反対の結果が得られます。最後に赤と黒も同様に測定します。多少数値は異なりますが同様の結果が得られるはずです。 以上でバッテリー以外のすべての充電回路チェックが終わりました。異常が見つかりましたか?テストの結果は良好なんだけどある程度、距離を走ると充電不良になるケースがかなり見うけられます。 この場合のほとんどがローター不良です。熱を持つと抵抗値が増え磁力が弱くなる現象です。ローター不良はレギュレターにも悪い影響を与えます。発生電圧が低い為、ブラシに電流を流し続け、レギュレター本体も熱を持ってしまいます。ブラシ、ローター、レギュレターは三位一体であり同時交換が望まれます。 【'79-'84年フルトラ車の充電不良修理】 最初にブラシの長さを測ります。カーボン部分が10mm以上必要です。短いと充電不良を起こしますので交換してください。 次にローターのスリップリング(レール)間の抵抗値を測ります。正規の値は5Ωで、それ以上でも以下でも不良と判断できます。不良の場合は巻き替えが必要です。 正常な場合はレギュレターの確認に進みます。メインスイッチをONにすると、内側のブラシの配線に電流が流れます。12V来ているかをテスターでご確認下さい。 通電していればOK! 通電していなければ配線不良です。ハーネスの6ピンカプラー茶線に電流が流れているかチェックします。 内側ブラシに電流が来ている場合は、外側ブラシから1本配線を伸ばしそれをアースに落とします。そして再度充電チェックです。これで充電OKであればレギュレター不良が確定します。 外側ブラシをアースしても充電不良の場合はステーターで作られる交流電圧を測定します。ステーターコイルに繋がる白線3本の電圧測定です。 レギュレター/レクチの8ピンカプラーを外さない状態で、白線3本を任意にA,B,Cと決め、テスターでA-B,A-C,B-C間の交流電圧を測定します。 約3000rpmで3通りとも25V以上であればOKです。先ほどの外ブラシをアースに落とした状態でも測定してみます。平均して弱い場合はローター不良、3通りの電圧値が異なる場合ステーターコイル不良が考えられます。 次はステーターの不良チェックです。3個のコイルの抵抗値を測定します。テスターでA-B,A-C,B-C間でほぼ同じ抵抗値である事、A-アース,B-アース,C-アース間で導通が無い(∞)事で良否判断を行います。 すべて良好であれば3通りの発生電圧はほぼ同じ数値となります。この検査で異常が出た場合はステーターコイルの交換となります。 ステーターコイルからの発生電圧は充分にあるが、レクチファイヤーのカプラーを接続してもバッテリーに充電されない、電圧が少しも上がらない場合はレクチファイヤー不良が考えられます。 レクチファイヤーのチェックはテスターのΩレンジで赤ピンを赤、黒ピンを白3通りで測定すると5-10Ω、その逆で黒ピンを赤、赤ピンを白3通りですべて∞(導通無し)となります。 黒を基点にした同様のチェックも試してください。正反対の結果が得られます。最後に赤と黒も同様に測定します。多少数値は異なりますが同様の結果が得られるはずです。 以上でバッテリー以外のすべての充電回路チェックが終わりました。異常が見つかりましたか?テストの結果は良好なんだけどある程度、距離を走ると充電不良になるケースがかなり見うけられます。 この場合のほとんどがローター不良です。熱を持つと抵抗値が増え磁力が弱くなる現象です。ローター不良はレギュレターにも悪い影響を与えます。発生電圧が低い為、ブラシに電流を流し続け、レギュレター本体も熱を持ってしまいます。ブラシ、ローター、レギュレターは三位一体であり同時交換が望まれます。 |
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