Q: 漏電??
2007-05-31  質問者:TX650さん
こんにちわ。
TX650ですが、2,3ヶ月前からライトオンで走行すると10分、15分でバッテリーがダメになります。(バッテリーはこの件のため新品2つ使用しました。YB4L-B)
ライトオフ、ポジション状態だと走行上もバッテリー電圧も全く問題ありません。
下のようにチェックはしたのですが、どこをチェック&直せばいいか分からなくなりました。
お力を貸してください。

○バッテリー電圧ですが
・キーオンのみ11.7V
・ライトオン(始動せず)11.45V
・始動(電装オフ)11.56V 
・ライトオンの2000回転で12.6V程度あります。
・ライトオンの2500回転で13.7V程度あります。
・ライトオンの3000回転で13.8V程度あります。

○また充電電流ですが
・キーオフ 0A
・キーオン電装オフ -2.8A
・さらにライトオン -3A
・さらに始動 -2.5A
・ライトオン2000回転 4A
(バッテリープラス端子部で測定)

○リークチェック
バッテリマイナス端子部で測定しましたがほぼ0Aでした。


充電電圧があるのですがあがってしまいます。
バッテリーが弱ったなと気付いたところ(ストップ&ゴー時に失火するなど)でライトオフにして走ると、また充電されているようです(テスターにて電圧確認)

○その他情報
・ヒューズも新品に交換しました。
・ヘッドライト部のコネクタを外して上記チェックもしましたが特に変わりはなかったです。
・ヘッドライトは汎用のベーツライト35Wです。
A:お答えします
こんにちは。


「2,3ヶ月前から」とありますので、それ以前はOKだったと解釈しますね。
あくまでも文面から推測できる範囲でのお答えとなります。参考程度にお聞き下さい。


まず確実に言える事は、純正14Ahのバッテリーを4Ahに変更されてますね。
このAhとは容量の単位で10時間率と言います。


14Ahは3Aづつ放電し続けると4.7時間使えますが、4Ahですと1.3時間しか持ちません。
言いかえると、容量が1/3以下になっていると言う事です。


容量が少ないと余裕が無いわけですから、需要と供給のバランスが少しでも崩れると、
すぐにカラになってしまいます。余分に造れる時があってもそれを蓄える事ができません。


たぶん、今の状態でもバッテリーさえ大きければ、問題なく使えるのではないでしょうか?
バッテリーのキャパが小さい為に、少しの充電不良でも影響が出てしまうと考えられます。


それでは、2?3ヶ月前はなぜ大丈夫だったか? 発電量が今より多かったのかな??
そうです、たぶん発電量が多かったんだと思います。


発電機の容量はW(ワット)で表示されます。W(電力)=V(電圧)xA(電流)です。
発電機の機能が弱まると発生電圧も発生電流も弱まります。


したがって電圧は保っていても電流が弱まっていると充電量は以前より減っていると言えます。
レギュレターは電圧で制御されますので、以前と同じ電圧でもその量自体は少ないわけです。


なぜそうなったか?例えばブラシが減ってもそうなります。ブラシが減ると短くなります。
短くなるとローターに押しつけるスプリングのテンションが下がります。


押し付けが弱くなると、流れる電流が多少減ります。電流が減るとローターの磁力が落ちます。
ローターの磁力が落ちると、ステーターコイルで造られる電気量が少なくなります。


同様にローターが劣化やオーバーヒートで熱を持った場合、コイルの抵抗値が増します。
抵抗が増えるとオームの法則の通り、電流、電圧が下がります。


結果は先ほどと同じで、ステーターコイルで造られる電気量が少なくなります。
そうです!解決方法はローターとブラシの交換しかないと言えるでしょう!


しかし、いずれにしろXSの発電機はアイドリングでは充電しません。
需要と供給のバランスがうまく行ってないと、またすぐ同じようになる可能性も否定できません。


ここからが創意と工夫です。まだやった事は無いんですが・・・強制充電回路はどうでしょうか?
XSのレギュレターはある程度電圧が上がると、ローターに電気を流さなくなります。


すると発電停止です。放電のみなので電圧が下がります。そうするとまた電気を流し発電します。
これの繰り返しなんです。それで通常は電圧を一定に保っています。


しかし今回の場合は一定に保てないわけです。足りない時に電気を余計に流したらどうでしょう?
夜間走行時のみ時々手元のスイッチをON!これでローターに直接電気を流します。


電圧が上がっても制御されないので過充電状態となります。そろそろかな?と思う頃にOFF!
これを手動で繰り返します。できれば電圧計か電流計が見える所にあるとベストですね。


気をつけなければいけない事は、ONの状態を長く続けすぎるとローターが加熱し劣化します。
適度に休ませてあげないといけません。ですから夜間ONのままと言うのはできません。


またバッテリーも干上がってしまうかもしれません。
以上がセオリーを度外視したアドバイスです。最初に言いましたがやった事はありません。


ですから上手く行くかどうかは、やってみないと解らないんです。
ちなみに僕のクルマやバイクは、いたるところに創意工夫がテンコモリです。


アールプロ門倉

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