Q: ducati 250 reg
2007-08-18  質問者:星野さん
12Vオルタネ-タ+ブリッヂ゛ダイオ-ド式のドカを手に入れましたがマイナスア-ス式として流用するとすれば
旧車タイプのDCダイナモ(英車)ようがよいのでしょうか??
ちなみに2000RPM 付近で8V?13Vくらいまで約5V程度
変化しています
A:お答えします
こんにちは。


発電機に関する名称が、だいぶ誤解されて使われているケースが多いようです。
ここで一度、整理して呼び方の統一を図りたいと思います。


ジェネレーター(ゼネレーター)が発電機の総称です。
ジェネレーターには、ACG(ACジェネレーター)とDCG(DCジェネレーター)があります。


ACGは交流発電機で一般的にオルタネーターと呼ばれます。
オルターネーター(alternator) は、交流 (alternating current)が語源となっています。


交流のままだとバッテリーに蓄える事ができないので、整流器により直流に変換されます。
整流器はセレン整流器、シリコン(ダイオード)整流器等が一般的に使用されます。


また交流発電のなかでもその発電コイルの数量により、単相交流と三相交流に分類されます。
ちなみにブリッジダイオードとは単相交流をダイオード4個の接続で全波整流する方法です。


DCGは直流発電機で一般的にダイナモ(dynamo)と呼ばれています。
直流のまま発電されますので、整流の必要が無く、そのまま充電できます。


仕組みは直流モーターそのままで、電気を流すと回転し、逆に回転させると電気が起きます。
その為、セルモーターとダイナモを一体化した「セルダイ」なる物も存在します。


ただし交流発電と較べると著しく効率が悪いので、現在はほとんどACGが主流となっています。
さてそろそろ本題に入りましょうか・・・・・・


手元に配線図が無いんですが、シングルドカはたしか単相交流発電機だったと記憶しています。
だとしたら12Vオルタネ-タ+ブリッヂ゛ダイオ-ド式で正解ですね。


これにレギュレター(電圧制御)機能が必要であれば、単相交流用R/R以外は使用できません。
このR/Rは整流器一体型ですので、当然ブリッジダイオードは取り外して使用します。


もうお解りと思いますが、DCダイナモ用レギュレターはまったく使えません。
すべてのレギュレターは発電機の種類により決定されます。その組み合せは変更できません。


さてここで、なぜ最初からレギュレターが付いていないか考えてみましょう。
現在の発電機のように、アイドリングでも12Vキッチリ発電してくれる場合は過充電が心配です。


また、メンテフリーの密封型バッテリーのを使用しているため、
電圧の制御(変化)幅を狭めて、電圧、電流の一定化がなされています。


通常は14.5V以上に電圧が上がると、何らかの方法で制御します。
そうしないとバッテリーに負担が掛かり、極端にバッテリーの寿命が短くなってしまうからです。


ところが旧車の場合、当時は最新のACGを使用したとはいえ、今よりだいぶ低性能です。
電圧の幅を大きく取って、充電不良と過充電の繰り返しでどうにかバランスを取っています。


これにレギュレターを付けた場合、充電不良と適正充電の繰り返しでバランスが取れません。
全体的に充電不良気味の状態が続きます。


ご理解頂けましたでしょうか?レギュレターはオーバーチャージの制御のみです。
充電不良の制御はできませんので、低い電圧の底上げはされません。


アールプロ門倉

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