Q: '78 XS650SPクラッチについて。
2008-08-27  質問者:つーじーさん
いろいろ参考になり助かっています。‘78のXS650SPクラッチの質問ですがよろしくお願いします。購入して1年以上カスタムや整備のため動かせずにいたのですが、最近動かせるようになりました。しかし、クラッチプレートがくっついてしまっていて走行ができず、ケースを開けることになりました。プレートの磨耗確認やプライマリドリブンギヤの研磨などを行い組み上げたのですが、セルでエンジンをかける時に毎回ではないのですが、ギアの引きずりがあったり、クラッチの切れが悪かったりします。(御社より発売されているレリーズキットを組み、クラッチワイヤーは新品に交換しています。切れの問題はレリーズキットの調整も関係していることは承知しております。)クラッチを組み上げた時に、後輪を回転させてクラッチ部の確認をしたところプレッシャープレートが波を打って回転していました。プライマリドリブンギヤは波を打ってはいなかったのでプレッシャープレートの変形が原因ではないかと思っていますが、他に考えられる原因はありますか?また、プレッシャープレートはすでにメーカー在庫はなく交換できないので、どう対処したら良いのか困っています。考えられる原因、対処方法などアドバイスを是非お願いします!
A:お答えします
こんにちは。


「プレッシャープレートが波を打って回転していました」との事ですので、
今回はこの事について検証してみたいと思います。


画像でおわかりのようにプレッシャープレート(12)自体は固定されていません。
フローティング状態でスプリング(13)でフリクションプレート(11)に押し付けられています。



クラッチレバーを握るとワイヤー、レリーズを介してプッシュロッド(26)が押されます。
次に(23)のロッドが押され、(12)のプレートが押されます。


この状態でプレート(12)が波打っていたのであれば、スプリング(13)のへたりです。
6個のスプリングが均等にへたれば良いのですが、まばらだとこのようになります。


そうではなく、クラッチが繋がっている状態でプレート(12)が波打っていた場合は・・・・
プレート(12)は7枚のフリクションプレートと6枚のスチールプレートに押し付けられています。


と言うことは、この中のどれか一枚でも変形があれば、最終的に(12)のプレートが波打ちます。
考えてみてください!薄い鉄のプレートと厚いアルミの鋳物とどちらが変形しやすいか?


(12)のプレッシャープレートが変形する可能性も当然ありますが、
その前にフリクションプレート(10)とスチールプレート(11)の交換をお奨めします。


アールプロ門倉

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