Q: アフターファイヤー
2008-09-26  質問者:リターンライダーさん
ノーマルの86年式SR500です。
マフラーを純正からダンストール・リバースコーンに替えたところ、アフターファイヤーが出るようになりました。我慢すればそのまま乗れないこともない程度ですが、以前のQ&Aにも似た書き込み(ただし、エキパイをノーマルに戻したらまったくしなくなったとのことでした)があったのでお尋ねします。
どういう原因が考えられるでしょうか。また、マフラーを替えただけでキャブはまったくいじってないのに、なぜこのような症状が出るのでしょうか。
A:お答えします
こんにちは。


ダンストールに限らず、社外マフラーに交換するとアフターファイヤーが起きると言うのが
定説になっています。なぜエンブレ時にアフターファイヤーが起きるか?解説してみます。


マフラーを換えて何が変わったのか。抜けが良くなったわけですね。
抜けが良いと言う事は、内部での抵抗が少なく排気流速が早くなると言うことです。


それではエンジンブレーキが掛かった時、どのような事が起きているか考えてみましょう。
通常走行時にはキャブレターは必要な空気を吸い込み、それに見合ったガスが供給されます。


ところがエンブレ時は急激に空気の取り入れ口が遮断されますが、
エンジン自体はものすごい勢いで吸気し続けます。この時に空燃比が崩れてしまうんです。


理論空燃比は15:1ですが、チョークに近い状態ですので空気量が不足します。
このために燃焼室で不完全燃焼が起き、燃え残ったガスがマフラー内に排気されます。


そして映画「バックドラフト」と同じような現象がマフラー出口で起きるわけです。
出口付近でまた空気が供給され、マフラーの熱で爆発が起きるんです!


それでは純正マフラーで何故起きないかと言う疑問にぶつかります。
実は純正マフラーでも同じ事が起きているんです。ただしマフラー内部でです。


内部の多くの隔壁に排気を当てる事により、マフラー自体が熱を持ちます。
また排気の膨張、収縮による消音作業の過程で未燃焼ガスも燃やしてしまうわけです。


一般論としてガスが薄いとアフターが出やすくなると言われています。
ガスが薄くなったのはマフラーの抜けが良くなり、燃焼室内の排気が出やすくなった結果です。


多少は薄くなりますが、それによってキャブセッテイングの変更が必要になる
ほどではないと考えています。厳密に言えば出来る人はしたほうが良いですが・・・


吸気系、たとえばパワーフィルターに交換した場合は絶対に変更が必要です。
これに較べてマフラー交換だけの場合はそれほど必要ないと考えます。


結論としてはこれをマフラーの個性と考え、逆に楽しんでもらうのが一番なんですが・・・
どうしても消したい場合は、内部にスチールウールを詰めてみてください。


その部分が熱を持って多少消えると思います。インナーサイレンサー追加も効果的です。
ジェット類の交換も的にはまれば効果は期待できます。


アールプロ門倉

一覧へ