| Q:
セル始動不具合 |
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2008-10-03
質問者:こんどーさん
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こんにちは。79年式のXS650Splを入手したのですがセルが空回りして始動できない状況です(ときどきはうまく引っかかって始動できますが)。近くのバイク店に見てもらったところクラッチインナーだかアウターだかの周辺の問題だけど部品が出ないよーと言われてしまいました。対処できますかどうか宜しくお教え願います。 |
| A:お答えします |
こんにちは。
ほとんどのバイクのセルモーターは常時噛み合い式で、クラッチアウターの
付け根にスタータークラッチと呼ばれるワンウェイクラッチが付いています。
このクラッチはセルモーターの回転はクランクに伝えるが、クランクの回転は
セルモーターに伝えないようにする為のワンウェイ(一方向の)クラッチなんです。
(画像の部品はZ650用のスタータークラッチです)
このクラッチがイカレルとセルモーターが空回りしてしまいます。・・・・・・
ところが・・・・・XS650の場合はこの方式を採用してないんです!!
それではXS650のセルモーターはどんな方式なんでしょうか?
そうなんで!四輪車と同じようにスターターギヤが飛び出す方式なんです!!
(これがXS650のスターターギヤです)
XS650のセルモーター空回りの原因のひとつは、このスターターギヤの劣化です。
このギヤを交換することにより、スムーズな飛び出しと戻りが期待できます。
ただしそれは正常なモーターの回転力が維持できていることが大前提です。
ほとんどのXSのセルモーターは、新車時と較べるとだいぶ性能が落ちています。
空回りの原因のもうひとつは、このセルモーターの回転力不足なんです!
回転力が落ちると、スターターギヤを勢いよく押し出せなくなるんです。
その結果クランクのギヤに噛み合わずに、リターンスプリングで押し戻されて、
むなしく空回りが続くと言う症状に見舞われます!
新品のセルモーターが入手困難な現状では、少しでもセルモーターの
パワーを復活させ、多少でもよりパワフルな回転力を得る事が重要となります。
バッテリー電圧を最大に上げ、セルモーターケーブルを新品に交換します。
そして、セルモーターの素人オーバーホールをしましょう。
本当はプロに依頼すると良いんですが、最近はやってくれる所がなくなりました。
まず分解して、きれいにゴミを拭き取ります。そしてブラシの交換です。
(これが販売中のブラシです)
(アマチュアの接点とブラシです)
ブラシを交換する前にアマチュアの接点を1500番位のペーパーで磨きます。
その後、けがき針状の物で接点間の溝の汚れを取り除きます。
その後ブラシを取り付け、前後のベアリングに極少量のグリスを塗布し
組み上げて終了です。プロの場合はアマチュア接点を旋盤で削ります。
以上で対処療法は終了です。
100%の保障は出来ませんが、以前よりは確実に良くなっているでしょう!!
当方でご用意できる部品は以下の通りです。
\6,000 ◆スターターギア&スプリングセット
\3,000 ◆セルモーターブラシ
\2,000 ◆セルモーター配線ケーブル
頑張ってチャレンジしてみてください!
アールプロ門倉 |
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