| Q:
ポイントに戻したいと思います |
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2008-12-29
質問者:xs650乗りさん
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ご返答ありがとうございます。ポイントの利点やフルトラの特徴など、門倉様のお考え雑誌等で拝見したことがあります。つまり、発電機の性能から考えてフルトラに十分なバッテリー電圧を維持するのは難しいとのことですね!
車両は入手当初からボイヤーが付いており、レギュレターはzzr400のものを付けているとのことでした。ポイントへの変換を検討したいと思います。あともう2点だけご教授お願いできますか?
?旧車に現行車の整流器というのは問題があるように思うのですが、やはり旧車用のレギュレターと現行車のものは構造等違っていますか?
?ポイント変換に必要なパーツ類、ポイント・ガバナー・イグニッションコイル・コンデンサー 以上4点といったところでしょうか?ガバナー以外はHPに掲載されておりましたが、ガバナーの入手は難しいですか?
よろしくお願いいたします。 |
| A:お答えします |
こんにちは。
ばっちりご理解いただいたようですね!ただレギュレターの件で多少の希望が見えてきました。
?のご返答と重なりますが、レギュレターのお話を先にしておきます。
XS650などの電磁コイルを用いた励磁式発電機とS1などで使用される永久磁石の発電機では、
使用されるレギュレターは根本的に異なりますが、ここでは後者のみについて記載します。
永久磁石をもちいた発電機は励磁式と異なり、回転し続ければ発電し続けます。
そして回転が上がれば、それに比例して発生電圧や電流が増大します。
これを制御する方法は捨ててしまうか、回路を遮断するかの方法をとります。
捨ててしまうやり方は車体にショートさせ電気を流して、電気エネルギーを熱に変化させます。
その為に放熱フィンが付いているとお考えください。
さてそれでは?の質問のように旧車と現行車のレギュレターは根本的に違うのでしょうか?
基本的には同じなんですが、'80年代の密閉型バッテリーの普及が大きく影響します。
それ以前の開放型バッテリーは電圧の変化に対応しやすく作られています。
当時の発電機はアイドリングでほとんど発電せず、それを補うために
高回転時に過充電気味にすることで、全体の需給バランスをとっていました。
その為にぶん回して乗る方は過充電気味になり、たまに電解液の補充が必要でした。
年配の方は懐かしいでしょ!バッテリー補充液が山のように積み上げて売られてましたね!
密閉型バッテリーの使用にあたり、この部分の改善がどうしても不可欠でした。
その為にアイドリングでも充分発電する発電機と上限を抑えたレギュレターが必要となります。
そして、高性能発電機と常に一定にの電圧に制御できるレギュレターの出現により
密閉型バッテリーはメンテナンスフリー(メンテ不要の)バッテリーとして普及します。
要するに過充電時に起こる液減りのための、補充が不要という意味でこの名称が付きました。
巷で旧車用、メンテフリーバッテリー対応レギュレターなる物を売っていますが、
これはまったくの嘘八百で詐欺行為そのものです!!
充電不良促進レギュレターと名前を変えてあげたいほどのシロモノです。
ここまでお読み頂ければお解かりでしょうが、発電機はそのままで
レギュレターだけ強化し上限を抑えたら、それは充電不良になりますよね!
ZZRレギュレター使用という今回のケースも、これに順ずる症状ではないでしょうか!
上限13.5Vはちょっと低いなと感じたんですが、そういうカラクリがあったんですね!
レギュレターを交換し14.5Vまで上げて需給のバランスを取ってあげてください!
そしてかならず開放型のバッテリーを使ってくださいね。
最後に?のご質問ですが、ポイントのベースプレートとガバナーは中古でしか入手不可です。
ヤフオクなどで気長に探すしか方法はないでしょう。
とりあえずレギュレターを旧車対応の物に変えて、様子を見たらいかがでしょうか?
アールプロ門倉 |
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